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「神、谷…?」
その名前は無条件に
私の脳裏にあの人を写し出す。
会いたくて、会いたくて
でも、会えないあの人…
私の全ての意識を奪う。人…
" 神谷 猛 "
「…!」
気が付くと、神谷圭斗の手が
私の頬に触れていた。
ピリ…
瞬間、
私の意識は "神谷猛" から
"神谷圭斗" に奪われた。
小さな電流に感電したような
不思議な感覚が、私を捉え、
触れた所から熱く痺れていく。
…………え?
な、なに?…………これ…?
なにが起こっているのッ?!!
「…ちょっ、…」
信じられない…!
私の中をカッと熱いものが駆け上る
そして今度は全身が熱く痺れて…
う、動けない…!
唯一動く私の目と思考は
神谷圭斗を捕えて離さない。
えーーッ?うそ?私、
あり得ない…パニックってる!?
神谷圭斗はふっと笑ってささめく。
「桃花せんせー
子供みたい。かわいいね」
「………!!」
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