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「ブレンドコーヒーを1つ…」
私はコンビニのレジのお兄さんにパンと小銭を渡して注文をした。
朝の眩しい陽の光が白くやさしく
レジカウンターに射し込む。
ここは珍しくコーヒーメーカーで煎れたてのコーヒーが飲める。
コーヒー愛好家には嬉しいコンビニだった。
熱いコーヒーを受けとる。
用がすんだ私は
コンビニの外へ出て行こうと
ふりかえった。
!
「あ、ごめんなさい…」
…危ない…
私は直ぐ後ろにサラリーマンがいるのに気付かず、振り向き際ぶつかりそうになった。
けど、なんとか接触せずにすんだ。
ビックリした…
…もうすぐでコーヒー溢して
火傷するところだった…。
「………」
返ってきたのは沈黙…
「いらっしゃいませ」
そしてコンビニ店員の声。
「セブンスター1つ。それと…」
「…………」
まぁ、ぶつかってコーヒーでその高そうなスーツ汚れた訳じゃないものね…
完全無視。
なんて、
そんな些細なことはよくある事…
そのサラリーマンの後ろには男子学生が並んでいた。
見覚えのある制服…。
その他にも、朝早いと言うのに
コンビニのレジの周りはあっという間に人が集まってごった返していた。
…私はそそくさとその場を離れた。
「ふぅ…」
熱いコーヒーを一口だけ飲むと私はそのまま目的地に向かって歩き始めた。
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