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すっかり緑の葉に覆われた桜達、
正門から校舎まで続く緑の桜並木を、私は懐かしく思いながら歩いて行く。
そう私がこれから通う学校は、
四年前まで通っていた
自分の母校『関清学園』
「…早く着きすぎちゃった…」
始業時間までまだ余裕で
ゆっくりする時間があった。
ちょっとだけ、寄り道…
いいよね?
私の足は自然と
3-Cがあった教室へ向かう。
まだほとんど生徒は登校していなくて、朝の静けさが校舎中を満たしていた。
階段を上がって3階に進むけど、やっぱり生徒にすれ違うことなく私は目的の場所前までたどり着いた。
「…懐かしい」
私は3―Cの教室のドアを開けようと手を伸ばす。
パチン…
「!」
その時、
私の耳に聞き覚えのある音が届いた。
…碁盤に石を打ち付ける音…?
こんな朝早くから?
…まさかね…
と、思いつつ、
私は何かを期待して
ドアを開けた。
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