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「黒川・・・ここは何処だ?あいつ等はどうなった?っていうか何故俺は服を着てないんだ?」
イタチは色々と疑問に思っていることを黒川に尋ねる。
「まぁ、色々とお聞きしたいこともあるでしょうが、とりあえずは服を着てください。」
黒川はそう言って服を手渡し、イタチはその服を着る。
「ではご質問にお答えしますと、ここは僕の故郷である世界にして全ての次元世界に存在する鏡の中の世界、反転世界です。」
「鏡の中の世界?」
「えぇ。故に全ての次元世界と繋がっているともいうべきこの世界とその住人達には、全ての次元世界の平穏と均衡を保つ役目を担っているのですが・・・その説明は今はいいでしょう・・・とりあえずはこの世界は鏡の中の世界だと覚えておいてください・・・」
「わかった。」
「次にあの事件のその後についてですが、テスタロッサ家は僕の裏工作の甲斐あって“罪”に問われずに済みました。」
「そうか・・・よかった・・・」
黒川のその事後報告にイタチは本当に嬉しそうに笑う。
「そして、何故あなたがここにいるのかについてですが・・・」
「その説明は私がしよう。」
「!?」
イタチと黒川が話している途中にイタチの知らない、狐の面を着けた男が入ってきた。
(ってまた仮面か・・・)
「・・・黒川・・・誰だ?・・・こいつは・・・」
「ご紹介します。イタチさん。この方は僕の“主”にしてこの反転世界の“主”でもある---魔狐様です。」
「初めまして。うちはイタチ殿。さて、何故あなたがここにいるのかについてですが、あなたはあの“次元断層”を消滅させる際、瀕死の重傷を負ってしまいましてね・・・この反転世界で二ヶ月間に渡って私と黒川があなたを治療しました・・・」
「あなたと黒川が俺を?それは大変世話になった・・・」
「いえ・・・」
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