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「なのはとユーノ・・・元気にしてるかな・・・」
『なのはとユーノというのはマスターのご友人ですか?』
「あぁ・・・俺にとっては大切な“友”だ・・・」
イタチと村正はそんなことを話しながら今、なのはの家でもある翠屋へ向かって歩いていた。
・・・だが・・・
「『!?』」
(マスター・・・どうやら“結界”を張られたようですね・・・)
(あぁ・・・戻って早々面倒なことになった・・・)
「はぁ・・・用があるなら手短に頼む・・・」
「それは貴様次第だな。」
突然イタチの背後から騎士の鎧を身に纏った、ピンクのポニーテールの女性がそう言いながら姿を現した。
「・・・一応用件を聞こうか・・・」
「ほぅ・・・この状況であまり動揺しないとはな・・・やはり貴様・・・ただの子供ではないな・・・」
(そりゃそうだろう・・・こっちは伊達に忍として生きてきた訳じゃないからな・・・)
「・・・俺のことなどどうでもいい・・・今、久しぶりに“友”に会いに行くところなんだ・・・さっさと用件を話せ・・・」
「それはすまなかったな・・・では、単刀直入に言おう・・・貴様の“魔力”・・・貰い受けたい・・・」
「・・・いやだと言ったら?」
「・・・残念だが・・・貴様の“友”との再会は先延ばしになるな・・・」
女性は鞘に収まっていた剣を引き抜きながらそう答え、迷いなき強い眼差しでイタチを見据える。
(・・・こいつ・・・少なくともなのはとフェイトよりは戦闘の経験を積んでいるな・・・眼を見ればわかる・・・あの眼は・・・数多くの戦いを・・・戦い抜いた者の眼だ・・・)
「・・・どうやら俺達に言葉は最早意味を為さないようだな・・・」
『そうですね。マスター。』
「まぁ・・・村正の性能を試すにはちょうどいいか・・・村正・・・セットアップ!!」
『御意。マスター。セットアップ。』
次の瞬間、イタチは黒い“光”に包まれ、“光”が落ち着くと、黒い死白装の死神風のバリアジャケットを身に纏い、左腰にまだ鞘に収まった刀を携えたイタチの姿があった・・・
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