第一話

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「フッ・・・どうやら準備はいいようだな・・・」 「あぁ・・・まさか戻って早々初デバイスでの初戦闘をすることになるとはな・・・」 女性にそう答えながら、イタチも腰に差した刀、起動状態の村正を引き抜き、構える。 「では・・・いくぞ!!」 「こい!!」 イタチと女性はお互い同時に駆け出し、間合いを詰め、 ガキィィィンッ!! 女性の剣とイタチの村正がぶつかり合い、せめぎ合う。 「・・・片手だとバランスが悪いが・・・やってみるか・・・」 「?」 イタチはそう言うと、右手だけを離し、印を結ぶ。 (なんだ?この手の動作は・・・) 「“千鳥”!!」 女性が疑問に思っているなか、イタチは片手だけの印での“千鳥”(この小説オリジナル)を発動させ、女性の剣を村正で押さえたまま女性の胸目がけて“千鳥”を突き出す。 「!?くっ!!」 ガキィンッ!! 予想してなかったその攻撃に対して、女性は鞘で“千鳥”を受け止め、バックステップで後方へ跳んで、一旦距離を取る。 (なんだ?今の雷の魔法は・・・“詠唱”も無しにあれ程の雷を・・・しかもデバイスではなく、自分の右手に纏わせる魔法など聞いたこともない・・・) 「・・・やはり片手だとバランスが悪く、威力も落ちるか・・・しかし・・・なかなか良い判断だな・・・」 (なに!?今のでも威力が落ちている方だと!?) 今の“千鳥”を受け止める際、焦げあとの付いた自分の鞘を見ながら、女性はイタチの言葉が信じられないといった表情になる。 「・・・貴様・・・一体何者だ?・・・“詠唱”も無しにそれ程の雷を・・・しかもデバイスではなく、自分の右手に纏わせる魔法など聞いたこともないぞ・・・」 「だろうな・・・そもそも俺が使っているのは魔法ではない・・・忍術だ・・・」 「忍術?なんだそれは」 「悪いが、戦いの最中で詳しく説明してやる程・・・俺は優しくはないぞ・・・」 「!?」 いつの間にか女性の目の前まで移動していたイタチは村正と“千鳥”で女性に猛攻を仕掛けた・・・
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