第1話 

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ここで会ったが百年目!! 思いっきり殴り付けようと右手を振り上げた。 響も逃げなくて、覚悟した様に目を閉じた。 その時だった。 「そらっ」 お兄さんが、響を庇うように間に飛び込んできた。 髪なんて濡れたまま、腰にタオルを巻いただけの格好で。 「聖さん!」 「そら、彼は僕の大切なー……あ!」 お兄さんの蒸気ただよう匂いと、勢いよく右手を振り上げたせいか、またまた喉の奥から苦い何かが込み上げて来た。 「そ、そらぁぁ――!」 「聖さんっ」 二人の断末魔を聞きながら、 本日二回目のリバース。 お兄さんの白くて綺麗な肌目掛けて。 なかなか鍛えられてるな、とか、 もう飲み過ぎるのは辞めよう、とか、 響、ぶっ殺す、とか思いながら、 ズキズキ痛い頭を押さえて意識を手放した。 そう言えばお兄さん、響の事、『大切な』何って言うつもりだったのー……?
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