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「聖さんにはフルーツ切ってるよ。珈琲ももうできる。今日は10時から手作りブーケに予約入ってるし」
「もうそんな時間ですか。急がなきゃいけませんね」
「あ、聖さん、そら居るからパンツ履いて!」
「世話焼き女房みたいな会話だね。響」
飲み干したコップを乱暴にベット脇のテーブルに置く。
色々ありすぎて混乱してたけど、
あんたに裏切られたのは忘れてないんだから。
「分かった。殴っても良いけど、腹にして。聖さんが心配するし」
そう言って、腹を指差した。
「聖さん聖さんって、あんた、本当にお兄さんのペットなの?」
「……!」
響は唇を噛むと下を向いた。
……一体なんなの? この二人。
「聖さんは俺を救ってくれた人なんだ。その、俺らが付き合ってたって事は」
「なんで隠す必要があるのよ」
私の睨みにびくびくする響。
いつもキラキラ輝いて、私を引っ張ってくれていた姿からは想像つかない。
恋愛フィルターが外れやると、冷静に見る事ができるのだろうか。
「後でちゃんと説明する。でも本当に聖さんのおかげで俺、モデル辞めれたし。あの人には感謝してるからこれ以上迷惑かけられねぇんだ」
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