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ハローワークか。
取り合えずは、失業保険の手続きに行かなければいけない。
向こうのマンションを引き払って、こっちに住民票移して……。
しばらくは失業保険があるからゆっくりしようと、
そう思ってたのに。
決めなければ。
お兄さんの家に世話になるか、あのマンションに戻るか。
お兄さん、いまいち何考えてるか分からないからね。
にこにこ笑って婚約だのふざけてるけど。
ドアを開け、2階に戻ろうと螺旋階段を登る。
(……鍵が閉まってる。)
つくづく、響には殺意しか沸かない。
きびすを返して、下に目をやると、お客とお兄さんが手を取り、見つめあっていた。
「聖さん……」
「うん。眼鏡、外された方がお綺麗ですよ」
「まぁ……」
うっとりとお兄さんを見つめるお客。
初な少女のように顔を真っ赤にしている。
……? ブーケ作ってるんだから、新婦のはずなのに。
ここ、何しに来てるんだか。
螺旋階段から、二人の空気を壊せず眺めていたら、次は電話がなった。
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