第4話

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今日は、何となく、真ん中にキャンドルなんて飾ってみたりして。二人で席について、同時に手を合わせて、目を合わせて、もちろん声も合わせて、 「いただきます。」 オレと清香のちょっと高い声がハモる。ふふって笑って、食べ始めた。 相当お腹空いてたらしく、まるで食べ盛りの中学生みたいに食べる清香。でも、箸の使い方だけは、すっごく綺麗。そういうところ、尊敬する。 そういえば亮吾も、箸の使い方、上手だっけ。 突然、浮かんだ名前に、少し、眉間が寄る。タイムリーすぎて、笑う。 「浩くん?」 箸を止めて、オレを見る清香。オレは、にこっと笑って、 「ココ、付いてるよ。」 指でぬぐって、そのまま舐める。‘本当?’頬を擦ってる。可愛い清香。誰にも渡さない。
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