第4話

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囁くように言った言葉は、ちゃんとオレの耳に届いた。はにかんだ様な、恥ずかしがっているような。モゾモゾ動いて、しっくりくる位置を探す。 「・・・清香は?」 そんな清香の肩に顎を置いて、オレは聞く。答えなんて、何通りもあって、その中には、聞きたくないようなのまで列挙されてる。それなのに、オレを見上げると、清香は 「ふふ、どうかなぁ。」 なんて、笑って答えない。一瞬、頭を過ぎる。最悪の答え。そんなことあるはずがないのに。ちゃんと腕の中に清香がいるのに。でも、払拭できない。 「うわっ、清香、ヒドイ!!」 小さな言葉に疑う。 冗談でさえも、傷つく。 そんな自分が嫌だ。 ふざけて言って、さらっと流して、いつまでオレは笑っていられるだろうか。
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