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「もうすぐ。」
そう言ってる間に、ランプが消えて、出来上がりの合図。ガラスのポットを持ち上げて、二つのカップに注ぐ。湯気が、カップに移る。白く立ち上る湯気が、当たりを暖めてくれる。
「イイ匂い。」
亮吾が、鼻をクンクンと鳴らす。
「犬みたい、ソレ。」
二人分のカップを持って、私は笑う。普段は、私の方が犬って言われることが多いけれど、十分亮吾も犬だと思う。大型犬。じゃれられたら手におえないって感じ。そんなことを言ったら、怒られちゃうかな。
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