第5話

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「ん、泊まってって。」 私は、首を振る。 仕事の後に来るから、大丈夫。だから、今夜はいて欲しい。亮吾は、黙って、私の肩を抱き寄せた。 最近そう、恋人のことを考えると切なくなる。 ずっと一緒にいた浩くん。 ずっと隣にいた浩くん。 すごく優しくて、思いやりがあって暖かい浩くん。 時々テンション上がりすぎて暴走しちゃうけれど、いつもは気配りやな浩くん。 みんなに優しくて、私には特に優しい浩くん。 私のこと、身体中で愛してくれる浩くん。 こうして、亮吾といる私を知っているかもしれない浩くん。亮吾の話をしなくなった浩くん。 どうして、こうなっちゃったんだろう。
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