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タカヤに溺れている自分に不安を覚えていた。
このままでは、本当にタカヤから離れられなくなってしまう。
カフェでのことがトラウマになって、バイトすらしていなかったけれど。
いい加減仕事を探して、自立できる準備を始めなくてはと思う。
今度は、事務職がいい。そうすれば、あんな思いはしないで済むだろう。
どこか派遣会社に登録してみようと携帯でサイトをチェックして、目に留まった一社に問い合わせメールを送信した。
携帯をテーブルに戻して、溜め息を吐いた。
タカヤから離れたくない。
だけど、こんな生活をそう長く続けてはいられない。
タカヤに飽きられれば、そこで終わり。
そのときに、また途方に暮れてしまっては、タカヤから受けた厚意すら、ムダにしてしまうような気がした。
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