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   タカヤの指があたしの指に絡まると、ただそれだけの事で泣きそうになる。 タカヤの息が次第に荒くなるのを感じて、あたしは指を解く。 その指があたしの腰を掴んで引き寄せると、タカヤの動きが激しくなった。 言いようの無い快楽の波に襲われると悲鳴のような声が漏れる。 お互いの身体を強く抱きしめあって、一緒に最後を迎えた。 タカヤは全体重があたしに乗らないように、肘を付いて横へずれると、優しくあたしの髪を撫でる。 「ナツ、可愛いよ」 「……ん」 まだ荒い息遣いのまま、どちらからでもなくキスをして、また抱きしめあった。 この瞬間は、タカヤに愛されていると感じられるのに。 唇が離れてしまえば、忽ち現実に引き戻されてしまう。 「……ここから、出て行くつもりなのか?」 鼻先があたる距離で、掠れた声のタカヤが呟いた。
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