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西暦20××年。
私は、普通にOLをしてた。
そうあの日までは。
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三橋ゆりあ。 19才。
それが私。
実家は田舎にあって、高校卒業と同時に割と大きな都会に就職の為、出てきた。
実家は両親と私、弟、妹、祖母、の6人家族。
両親と言っても、私が5才の頃に再婚した為、弟と妹とは半分しか血が繋がっていない。
実家にいた時は何だか肩身の狭い思いをしていた。
住んでいたのは、父親の方の家だったので、それも当たり前だろう。
でも、祖母はそんな事関係無しに私を可愛がってくれていた。
実家では、毎年祖母が味噌や醤油を手作りしていた。
弟や妹は[くさい!]と言って近寄らなかったが、私は祖母と一緒に味噌や醤油を手作りするのが好きだった。
冬には大根を収穫して漬物をつけたり、電動ではあったが、お餅も作った。
そうやって祖母と作った手作りの物は物凄く美味しかった。
弟や妹は、田舎臭いから、と言ってたべなかったが、私は祖母と作った味噌をつけて食べる味噌田楽や、収穫した野菜で作るごった煮など、田舎料理を食べるのが大好きだった。
そんな私が都会に出たのは、やっぱりあの家が私の家では無かったから。
一人暮らしを始めた時にわかった。
あの家では、私一人だけが異物だったのだと。
そんな私が今度は違う世界に立っていた。
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