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何故私がココにいるのか。
それは、ある日の出来事だった。
その日も仕事をして、そろそろ帰ろうかと思っていた時だった。
突然、課長から呼び出されたのだ。
何故課長が?
そう思いながらも呼ばれるままについていくと、いきなりこう切り出した。
《君ねえ、○○物産の社長の話を断ったんだって?》
その課長の言葉に、つい先日の事が思い出された。
その日、いつもお客様にお茶を持っていくこの会社の秘書が休みだった。
そしてたまたま給湯室にいた私を捕まえた部長の秘書(男)から応接室にお茶を持っていくよう頼まれたのだ。
勿論断る事もなくお茶を運んだ私。
そこには部長と歓談している○○物産の社長がいた。
私が何故その社長の顔を知っていたかというと、その社長の息子が原因だった。
その社長の息子は私の親友と付き合っていたのだが、その当時から女癖が悪く、親友も散々泣かされていた。
私にちょっかいをかけて来た事もしばしば。
そんな男、別れろと何度親友に言ったことか。
でも、優しい人だから。と、親友は付き合いをやめなかった。
でもある日、親友に子どもが出来たのだ。
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