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それに驚いたこの会社の社長は一体どういう事なのか調査をした。
そして、私の事が部長から知れたのだ。
《○○物産とは長いお付き合いだったんだよ。君一人のせいでこの会社にどれだけの損害を与えたと思ってるんだ? 君、明日から来なくていいから。》
課長の言葉は事実上の解雇通知だった。
私はその課長の言葉を受け、解雇を了承した。
この会社にいたければ、あの馬鹿男と結婚しなくてはいけなくなるからだ。
とりあえず今日までの給料を確約してもらい、会社をでた。
そしてアパートに帰宅したのだが、そこで大家さんに会い住んでるアパートの取り壊しを告げられたのだ。
私の住んでるアパートはかなり老朽化が進んでいた。
その分家賃も破格的に安かったのだ。
だが、一部建物が剥がれとうとう取り壊しを決めたそうだ。
しかも剥がれかけた場所が私の住んでる所だった為、早急に部屋を出なければいけなかった。
とりあえずの荷物は実家に送っておいた。
今ビジネスホテルの前にいる私の荷物は身の回りのものと、小さい桶が二つ。
一つは祖母の手作り味噌が入っていて、もう一つには手作りの糠床だった。
勿論バッグにはマイ醤油も持っている。
小さい桶は私の宝物だった。
そんな荷物を持った私はビジネスホテルへ入ろうと一歩すすんだが、進んだ先にあったのは草原だった。
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