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それからも、出版に向けて各部署との打ち合わせやなんやかんやで奔走する日々が続いた。
まどかのマンションに行くのも、辛うじて、装丁のデザインや広告の確認とか、直接見てもらってやり取りするような時ぐらいだった。
それでも、まどかからも園子さんからもたまに電話をもらって、二人の様子はわかっていた。
まどかは園子さんに「もう来なくてもいいよ」と言ったらしいが、園子さんは「店頭に並ぶまではお世話をさせていただきます」と答えたらしい。
そういうことで、二人は仲良く過ごしてるらしい。
だからこそ、俺はまどかのマンションに行きにくいのも事実だったし、それぞれと会う時間も簡単に取れなかった。
園子さんがその辺をわかっていて会おうと言わなかったのはわかるが、なぜかまどかも突然訪ねてきたり、会おうと言わなかった。
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