最終章

21/25
前へ
/240ページ
次へ
「コジロー!!いい加減に起きなさいよ!!」 バシッ 彼女は以前のまどかに戻って幸次郎の頬をビンタした。 付けられていた呼吸器も飛ぶ程に。 「ちょっと!あなた!何てことするの!」 「お、落ち着いてください!」 看護師と、困惑で遅れた主治医が、まだ叩こうとするまどかを押さえこんだ。 「あんた、ばっかじゃないの!!」 まどかは二人の手を必死に逃れようとしていた。 「き、君!鎮静剤を!」 「は、はい!」 そんなやりとりの中で、園子は冷静に幸次郎を見つめていた。 「あ……」 園子は何かに気付いた。
/240ページ

最初のコメントを投稿しよう!

877人が本棚に入れています
本棚に追加