エピローグ

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「「ありがとうございました!」」 お正月休みが明けて今年初めての営業日。 午前中はお客様も疎らで、合間を見てはレシピ本を開く。 「雫さん、お正月明けから熱心ですね。それって例の?」 「はい、来月あたりから早速ランチを始められないかなと。」 横から本を覗き込んだ店長が、開いていたページを指差した。 「こんな感じのメニューを『logic』で見たことありますよ。」 「そっか!シュウさんに意見を聞くのも手ですね。」 「では、ある程度候補が固まったら、相談がてら食事に行きましょう。」 宮川さんが書かないということは、同時に店長のゴーストライターとしての仕事がなくなることを意味する。 少しでも客単価を上げて――――。 .
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