5/14
前へ
/214ページ
次へ
入社して以来。 他部署ではぬるま湯と称される総務でも、私なりにやり甲斐を見つけてスキルを積んできた。 だが、天変地異は突然やってくる。 数字の苦手な私が、まさかの経理部へ異動。 新人じゃないからという理由で、研修もそこそこに業務をこなせば、当然粗も出る。 気付けば一桁違いの送金ミスを犯していた。 文字通り、頭を床に擦り付けて関係各所に謝罪を終えた課長は、疲れきった表情でポツリと呟いた。 『……君、経理向いてないわ。』 .
/214ページ

最初のコメントを投稿しよう!

420人が本棚に入れています
本棚に追加