420人が本棚に入れています
本棚に追加
「何でこんなに重いものを上に置くかな~。
―――わっ!……危なかった。」
もう少しでヘディングしかけた段ボールを慎重に足元へ降ろす。
コーヒー豆がびっしり詰まったそれは、そこそこの重さで。
脳しんとう起こして救急車で運ばれるなんて、本当洒落にならない。
コンコン。
振り返れば、開け放した倉庫のドアを叩く同僚の姿。
「えっと……、つも……。」
「津森です。」
「あぁ、津森さん。さっきからお客さんが呼んでんだよね。
……まぁ、怒ってる感じじゃないから、大丈夫だと思うけど。」
「解りました。伺います。」
用件を告げて立ち去る同僚を見送りながら、首を傾げた。
.
最初のコメントを投稿しよう!