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デスク周りを整理し、ライトを消した。
「よし、行くか。」
「鳴海さん、今日飲み会行かれるんですかあ?」
通路際で声をかけてきたのは、相談窓口の愛華ちゃん。
この間入った臨時の職員。
彼女狙いな奴らが、今回は合コンを計画したのだろう。
高校卒業したばかりの19歳だ。
あと一年すれば小畑だってこんなふうに、
同じ職場で働くってこともあり得るのか?
「ええと、愛華ちゃん。
ちょっと聞きたいんだけど、
例えばさ、俺ぐらい離れた奴と恋愛とかって考えられる?」
「え、ええっ??
鳴海さんとですか?
ありです!
もう何の問題もありません!」
「あ、ほんとに?
そっか、ありかあ。」
想わず顔がにやけてしまう。
「え?鳴海さん?」
「あ、相談に乗ってくれてありがとう。」
「ああ、いいえとんでもない。あのあたし…」
「じゃあ急ぐんで。」
「鳴海さん?]
そうかありかぁ。
あいつと一つしか違わない彼女がOKだというなら、
俺に勝機もあるかもな。
よし。
がんばるぞ。
愛華ちゃんは何か言いたそうだったが、
それは興味の範疇ではない。
俺は鞄を抱えて公民館へ急いだ。
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