第一章 男なんて大嫌い

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先生は、聞き上手なのか? あたしが話しかったのか? 18歳までの出来事や、悩みを、ぺらぺらと話してしまった。 ふうん、と 呟いた後、 鳴海先生は驚くような提案をしてきた。 「小畑、俺がつき合ってやろうか。」 「はあ?」 あたしは素っ頓狂な声をあげた。 人の話を聞いてんのかこの男は、 男が嫌いだって言ってんでしょ。 それになに上から目線なのよ。 「俺とつき合ってることにしたら、全部解決じゃね?」 「だから私は男が…」 「俺は平気なんでしょ。」 「だから、あたしをそういう目で見てない人だから。」 「見てたけど?」 「は?」 「小畑、かわいいし、全然だめなくせに合気道一生懸命だし、  おばさんたちにも優しくてさ。  ここに居る人たち誰もが小畑のファンだろ。」 「ファンて、わたしの?」 「その山のような贈り物がその証拠じゃないか。  人生経験豊かなおばさんたちが、いつもむくれてる高校生に、  普通ものなんかくれないだろ。  小畑の笑顔に魅力があるからだよ。  お前に笑ってほしいんだと思うな。」
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