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コツ、コツ、と。
「やあやあやあ、よくもまぁ『第二世代』を二人もやっちゃって」
第三者の登場に身構えるレイ。『人払い』の魔術を張ったはずなのに、それをくぐり抜けてきた第三者の声がした方を睨みつける。
「そう睨むなって。俺は新道や君月と違って科学しか知らない馬鹿じゃないからなぁ」
レイの目に映るは、鮮血のように真っ赤な髪、真っ赤な瞳をした同じ年くらいの少年。緑色のブレザーを着こなし、くしゃくしゃの髪をいじりながらゆっくりと歩いていくる。
「『第二世代』の最後の砦。って言ったらカッコよ過ぎか」
「……、」
「そうやって無言でブリューナクを構えるなって」
槍の名前を教えた訳ではないのに、あっさりとブリューナクの名を口にする赤髪の少年。それを聞いたレイは目を少し細める。
「とにかく。俺はお前と戦いたくはない。俺も魔術サイドに少し関与してるしな」
「お前は何者だ?」
「赤希亮夜。科学にも魔術にも精通する、まぁ摩訶不思議な少年だ」
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