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学園都市第五学区。
周りには商店街や多数のショッピングモールがあるのだが、今は事情があって人間が誰一人いない状況である。
「それはどういう意味だ?」
「そのまんまの意味さ。科学も魔術も把握してるのよ、俺は」
赤希亮夜の言葉を聞いてさらに身構えるレイ=ザックス=トリュシュティーネ。それを見た赤希はため息をつきながら、
「だーかーら、俺には戦うつもりはサラサラない。でも、その代わりに俺はお前に話があんのよ」
「……?」
「確かに、俺はお前を襲ったヤツらの同僚だ同僚。でもよ、ハッキリ言って『第二世代』とかそういうモノに飽きを感じ始めてたのよ。だからさ、俺はここで『第二世代』からの開放……、いや、学園都市の『闇』から手を引くわ」
「意味が分からない」
その通りである。いきなり出てきたと思ったら所属していたグループから抜ける、とかなんとか言っているヤツの気がしれたものではない。
「とりあえず、お前を殺して良いのか?」
「お前ホントに殺し合い好きなのね。ここまでくると笑えてくるわ」
そんな話を無視しながら、レイは聖槍ブリューナクの切っ先を赤希へと向ける。
「ブリューナク、か」
「……、」
「確か、ケルト神話の武器だったか?そんな伝説の槍をベースとして作ったのがそれなんだろ」
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