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「ねぇねぇ夏木、神様の居る館って知ってる?」 昼、友達である浜松菜々波(ハママツ ナナハ)と机をくっつけお弁当を食べていた私に向かって言われた菜々波の言葉。 思っても見なかったことを言われ思わず箸が止まった 「神様の居る…館?」 元々菜々波は怪談や噂など、その手の話が好きでよく話をしてくる けどそれは誰でも知っているような学校の怪談を深く調べた結果などだが、今日は聞いたことのないもので思わず聞き返してしまった 「そう。生と死の狭間の世界に館があって、生死をさ迷う人間だけがそこに辿り着くんだって」 どこからその話を持ち出してきたのだろう まあ菜々波の事だから多分ネットで怪談探してるうちに偶々見つけたんだろうけど 「へ、へぇー…」 私はあまり怪談などの話は得意じゃないから苦笑いしかできない 「まあ噂みたいなもんだから本当かどうかは知らないけどね」 いつもは脳内を通り抜ける話も、今回はなぜか頭に残るものだった 「…って、あー!!!私の卵焼き!!」 「ふふんっ、残しておくとこの菜々波様に食べられるということを覚えておくがいい!」 「もー…」 だが美味しそうに私の卵焼きをほおばる菜々波を見ていた私は、いつの間にかその話も脳内を通り抜けていた
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