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リビングのソファーにあい向かいに座った。
テーブルで距離をとりたかったから。
『先生から……、倉地から連絡貰ったよ。進路、決めかねているのか?』
父は、どんな時でも決して感情的にはならず、話しはよく聞いてくれる。
だから、大概の事は話せるのだか、今回は違った。
あたしの中に、ずっと蟠っていたママの事が絡んでいたからだった。
『進路は……一度は決めたんだよ。でも……
でも、それを許せないあたしがいるんだ。自分でも、分からないけど……。』
途中まで口にしたが、思うように言葉にならない。
心の中には伝えたい思いが溢れていると言うのに……。
余計にイライラが募った。
『どんな方面に進もうとしてる?』
あたしは、ボソッと一言だけ、
『……看護師 。』
『!!そうかっ、そうだつたのか!素晴らしい選択だと思うがな。で、許せないってのは、何なんだ?』
あたしの悩んでいる事に、全く気が付かないのか、それとも、あたしの口から言わせたいのか?
この能天気そうな顔をみていたらふっと、悲しませてやろうか?と、言う気になった。
全く、親を前にしてもこのドSな性格があたまをもたげた。
なんて……娘なんだろう。
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