2人が本棚に入れています
本棚に追加
学校から駅まで、街中の繁華街をお喋りしながらフラフラあてもなく歩く。
どの高校生もしていて、大人の目にはくだらないと映るだろうが、こんな他愛もない事が楽しい。
電車で5つ目の駅が自宅のある駅で、駅前からずっと住宅街が続く。
その中程のところに、あたしとうーたんの家はあった。
うーたんの家は公園を挟んで前と後ろである。
じゃあ、と、手をあげそれぞれの家の中に入っていった。
別れ際、うーたんが
『今日は、もうメールしないかんね!』
と、一言。
付き合い長いから、良くあたしの事わかってる。
あたしは、
『おー!』
と、一言だけ短く返した。
門まで来ると、家に灯りが付いている。
(お兄ちゃんは、実習のはず……パパか……ちっ! 倉地の奴、手まわしやがったな……。)
重い気分でドア手をかけた。
最初のコメントを投稿しよう!