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「何って……100ポイントのダメージを与えただけだよ」
「いや、ダメージが本物になっていたぞ!?」
俺がそう叫ぶと少女は俯き……、ゆっくりと話し出した。
「そうよ……。私がこういうカードゲームをすると相手を傷つけてしまうの。だから私は、店を外から見ているだけだった! なのに! 何であなたは追いかけてくるの! ……サレンダーするなら今のうちだよ。今回は100ポイントだから小さな痛み程度だけど……、あなたのライフが0になれば本当に死んでしまうかもしれないよ?」
死ぬ? ……カードゲームで?
「おいおい、冗談だろ」
少女は首を横に振る。
「ううん、本当。……前にも一度あったから。あの時、私の友達は死ななかったけど……」
少女の表情がどんどんと青ざめていく。
怖いのだ。おそらく、自分の力が相手を傷つけてしまうのが。
「もう一度手札を二枚伏せてターン終了。……あなたの番よ、早くサレンダーして?」
彼女の表情は悲しそうだった……。
少女:5600
手札:3枚
場:モンスター《厄災の大剣 ストームブリンガー》、魔法罠セットカード二枚。
墓地:三枚
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