あなたの愛が欲しいのです

2/17
前へ
/17ページ
次へ
「ねえ、へーちゃん。お願いだから、ずっとずっと、そばにいて」  いつもだったら行く前に必ずするメールか電話をすっ飛ばして、へーちゃんの部屋に押し掛けた。 へーちゃんの部屋はいつも通りの殺風景さで、でも、どこか違っていた。 へーちゃんのお気に入りのエレキギター。 いまはもう亡くなった、へーちゃんのおじいちゃんが買ってくれたものだった。 「へーちゃん」 ぽつり、呟く。 「へーちゃん。奈留をおいていかないで」
/17ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5人が本棚に入れています
本棚に追加