第1話

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*** 「先輩、センターまであと2ヶ月切っちゃいましたけどいいんですか?」  高3でしょ、あなた。  受験生でしょ、立派な。  5月に引退したはずの彼が、11月の受験直前に現れるなんて。  そんなことあってもいいはずが…… 「あ、俺もう指定校推薦で決まってる」  ……あるみたいだ。  ていうか……え?  シレっと重要なことをいい放ち、彼はゴクゴクと喉をならして麦茶を飲んだ。  指定校、推薦……指定校推薦………… 「うそっ!?」 「ほんと。嘘だったらこんなのんきに部活してませんから」  そ、そっか……  だから2学期の中間テスト明けけから来てるのか。  まったく。 「……心配しちゃったじゃないですか。」 「え、なに? 俺の?」  なぜか嬉しそうにニヤニヤとにやける。
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