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息を切らして途切れ途切れになった言葉たち。
もう来ないだろうと確信していたわたしは、声も出せずただ呆然立ちすくんだ。
「ご注文は?」
いつの間にやら座っている彼に、そそくさとウエイトレスは注文をとりに来る。
「コーヒーを」
彼はさらりと注文して、やっとわたしに目を向けた。
わたしはゆっくりとイスを引いて、席についた。
呼吸が、しづらい。
彼とわたしの間の空気の緊張感は、もう飽和寸前だ。
(きっともうすぐ爆発するんだ)
「悪い。講義がおして……」
「……」
講義だけで3時間も遅れるわけないじゃない。
そんなの、わたしにだってわかるよ。
「本当に悪かっ……」
「こうやって会うの、終わりにしよう」
ぴしゃり、と言い放った。
いつだって彼はわたしを子供扱いする。
でも、そんな子供な訳じゃないんだ。わたし。
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