第6話

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 息を切らして途切れ途切れになった言葉たち。  もう来ないだろうと確信していたわたしは、声も出せずただ呆然立ちすくんだ。 「ご注文は?」  いつの間にやら座っている彼に、そそくさとウエイトレスは注文をとりに来る。 「コーヒーを」  彼はさらりと注文して、やっとわたしに目を向けた。  わたしはゆっくりとイスを引いて、席についた。  呼吸が、しづらい。  彼とわたしの間の空気の緊張感は、もう飽和寸前だ。  (きっともうすぐ爆発するんだ) 「悪い。講義がおして……」 「……」  講義だけで3時間も遅れるわけないじゃない。  そんなの、わたしにだってわかるよ。 「本当に悪かっ……」 「こうやって会うの、終わりにしよう」  ぴしゃり、と言い放った。  いつだって彼はわたしを子供扱いする。  でも、そんな子供な訳じゃないんだ。わたし。
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