第7話

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 なにかが崩れた音がした。  もう、おしまいだ。  (恥ずかしすぎて死んじゃいそう)  わたしは顔を真っ赤にして、彼の方を見れないでいた。 「はい」  俯いたわたしに差し出された問題のプリント。  わたしは縮こまって、プリントを受け取った。 「あ、あの……」  ありがとう。そう続けようとした。けど、 「それ、教えてあげよっか?」  彼は優しく微笑む。 「……え?」 「俺、化学“だけは”得意なんだ」  爆発しそうになった。  ボン、と音をたてたのではないかと思えたくらい、顔が熱くなった。 「……お、お願いします!」 出逢った瞬間、君に恋をした (その笑顔でもう一度落ちちゃったみたい) 2010.11.14
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