2人が本棚に入れています
本棚に追加
なにかが崩れた音がした。
もう、おしまいだ。
(恥ずかしすぎて死んじゃいそう)
わたしは顔を真っ赤にして、彼の方を見れないでいた。
「はい」
俯いたわたしに差し出された問題のプリント。
わたしは縮こまって、プリントを受け取った。
「あ、あの……」
ありがとう。そう続けようとした。けど、
「それ、教えてあげよっか?」
彼は優しく微笑む。
「……え?」
「俺、化学“だけは”得意なんだ」
爆発しそうになった。
ボン、と音をたてたのではないかと思えたくらい、顔が熱くなった。
「……お、お願いします!」
出逢った瞬間、君に恋をした
(その笑顔でもう一度落ちちゃったみたい)
2010.11.14
最初のコメントを投稿しよう!