187人が本棚に入れています
本棚に追加
/83ページ
梛は、そう思いながら…瑞梛の部屋へと向かった。
梛『姉上ただいま戻りました、入ってもよろしいですか?』
瑞梛「梛、ご苦労様。
待ってました、お入りなさい。」
梛『はい・失礼します。』
瑞梛「また…梛弛を探す振りをしていたのですか?」
梛『姉上…母上には、本当の事など言えないからな。
姉上だって、兄上や母上に言ってないじゃないか。
姉上程の人が、梛弛を見付けられない訳がない、本当はとっくに梛弛の居場所知ってるんだろ?』
瑞梛「…そなたなら分かろう、言える訳なかろう。朔乃様や兄上に、本当の事は口がさけても申せないであろう!!
そんな事をしたら、ただでさえ…心労で弱っておられる朔乃様のお体に障るわ。」
梛『分かってる…だから、梛弛を探す振りをしてるんだ。
梛弛の居場所は…オレと姉上だけの秘密だ。』
◎梛視点◎
やはり…姉上は梛弛の居場所を知っていたんだな。
兄上の耳にでも入ったら…それこそ一大事になりかねんからな。
最初のコメントを投稿しよう!