第一章

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「もぉママもなんかいってよ」 妹がぷりぷり怒りながら母さんに話を振った。 「そおねぇ私にも一本ちょうだい」 母さんが言い終わった後に妹がこけた。 「そーじゃないでしょ!!龍兄に注意してって言ってんの」 母さんが俺のタバコを吸いながら 「だってしょうがないじゃない。私も16歳から吸ってたんだもの、偉そうなこと言えないでしょ」 (何度も言いますけどタバコは、二十歳からです。by作者) ん?ちょっと待て。俺、母さんにタバコ渡してないよな?いつの間に取ったんだ?まぁいいやどうせいつもあげてんだし。 それから少し説教が続いて・・・・。 「だからタバコていうのは」 妹が同じような意味合いの言葉を三回ほど繰り返したころに母さんが 「二人とも仲良くしてるのはいいけどそろそろ学校遅れるわよ?」 そういわれてリビングにある時計を見ると八時前をさしていた。 「きゃあぁぁああ!!遅刻~!」 「うわ!やべぇ!」 二人仲良く玄関を飛び出した。 「まったく仲いいわねぇ」 一人になったリビングで呆れたよう独り言をつぶやいた母さんを俺らは知る由もない。
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