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「ふふっ……。夢海ってば可愛い」
「ほんとだね。照れて赤くなっちゃって…」
からかわれた夢海は首まで真っ赤になってい た。
「そういう訳だから。わりぃけど夢海は俺と帰る から」
俺は勝手にそう告げて。
「夢海、帰るか。お前の家どこ?この辺まだよく 知らねぇから案内して」
夢海に視線を戻して尋ねた。
「じゃあ私達は邪魔しちゃ悪いから先行くね」
「夢海、また明日ね。南城君もさよなら。真澄行 くよ」
2人はサッサと玄関を出て行ったけど、
「あっ…。じゃあ私も帰るから、バイバイ夢海」
慌てて2人を追いかけようとした真澄と呼ばれ る女は、数歩進んで突然振り返る。
「あのさ、夢海」
「どしたの?真澄」
「明日の朝ってどうすんの?」
夢海はキョトンと首を傾げて見つめて いたけ ど、俺はすぐにピンときた。
多分、本当ならそいつと一緒に登校するはず だったんだろう。
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