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まだ父親の身振りを見よう見まねで過ごしていた兄。
なんとか努力して父のように、それ以上になろうと努力を欠かさなかった兄。
それでも料理の腕は上がらなかった。
そこにおいては兄に勝る自信があり、毎度教えてもいた。
その時はまだ体も弱くはなかったのだ。
よく遊んだし、もちろん七夕の花火にも出向いた。
家族揃って仕事もして、遊び、笑いあった。
そんなもう訪れないであろう過去をなぜか今に限って思い出す。
思い出しても仕方のないものを。
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