出来の悪い部下

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「自分が関わった荷物が… 世界のどこかで誰かの役に立って… そのほとんどが… 生きるために必要な物資である事が… なんだか少しでも私という人間が… 誰かの為に役立てているのかなって…」 その言葉に俺は一瞬 魂を激しく揺さぶられたような そんな感覚を感じていた。 懐かしいな… 俺も最初の頃はそんな風に この仕事に希望を感じていた。 20フィートのコンテナでも 40フィートのコンテナでも 大きさに関係なく その箱の中には たくさんの希望が詰まってる。 世界のどこかで このコンテナの中身に 己の人生を賭けてる人間だっている。 決して忘れてはいけない この仕事に対する初心だ。 忙しく流れて行く毎日の中で 俺も忘れかけていたその初心を 河野の言葉で 思い出せたような気がした。
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