消せない過去

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『ねぇ竜生さん…。 もう…忘れた?』 その質問に俺は小さく笑う。 「啓太、お前以上に俺は 愛果への思いは強い。 なんてったって… …当事者だからな。 余計な心配するなよ。 俺はあの頃と何も変わらない。 家政婦はあくまでも家政婦だ。 用件はそれだけだ。 何か不都合があったら連絡くれ」 『…解った。 じゃ在庫確認して 今日中に届けておくよ』 「ああ、頼んだぞ」 啓太との電話を切って やっぱりため息を吐く。
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