消せない過去

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会社に向かいながら 俺は携帯で久しぶりに 啓太に連絡を入れた。 啓太は… 俺が心から愛した女 愛果の弟。 見た目はチャラそうだけど 誰よりも姉想いの 優しい啓太。 彼と話すのは1年ぶりだろうか。 呼び出し音が途切れて 聞こえて来た声は 相変わらず明るくて。 『竜生さん? 元気にしてる??』 「ああ、啓太。 久しぶりだな。 みんな元気にしてるか?」
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