1473人が本棚に入れています
本棚に追加
「竜生さんがちゃんと
守ってやらなきゃ…
あの子…
また誰かに騙されるよ」
「…そうかもな」
啓太と顔を見合わせて
笑い合う。
「竜生さん…
今までありがとう。
来年の6月は…
莉央ちゃんと一緒に
線香立てに行ってやって。
俺も来年は…
大切な人と一緒に
あの場所に行くから」
そう言って啓太は
ソファーから立ち上がった。
「さよなら竜生さん」
微笑んで帰って行く
啓太の背中を見つめながら
俺は静かに呟いた。
「さよなら…啓太」
最初のコメントを投稿しよう!