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「…啓太…」
戸惑う俺に
もう一度微笑んで。
「だけどね、俺…
昨日莉央ちゃんが
言ってくれた言葉で…
救われたんだ。
色々な事があり過ぎて
忘れかけてたんだけど…
愛果がさ…
竜生さんと付き合い出した頃に
俺に言ってくれた言葉があってね…
啓太は愛情深い人だから
いつかまたきっと誰かを
愛せる時が来るって
私は信じてる
…そう言ったんだ。
それがさ…
昨日、丸っきり同じ事を
莉央ちゃんが言ってくれて…。
そしたらね…
愛果が死んだ時全く涙も
出せなかった俺が…
初めて愛果を思って
泣く事が出来た…。
その時、思ったんだ。
ああ…莉央ちゃんは…
愛果と同じなんだなって。
愛果と同じで…
愛情深くて温かくて…
ちょっと危なっかしいけど…
一生懸命…
…生きてるんだなってさ」
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