あの場所から

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コクンと小さく頷いた河野に 「よろしく頼む…」 そう言って俺は液晶に 視線を戻した。 俯き加減に帰り支度をして 「部長、お先に失礼します」 ぼそっと呟いて 帰って行く河野を 「ああ…お疲れ。 気をつけて帰れよ」 と見送って。 その小さな後ろ姿に とてつもない不安で 俺自身が壊れそうになるけど…。 それでも… 真っ直ぐに俺を見て 好きだと言ってくれた あの時の河野を信じよう。 そう心に言い聞かせながら 液晶に視線を戻し 仕事に意識を向けた。
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