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河野と一緒に
持って来た花束を供え
線香を立てて。
公園で元気よく遊ぶ男の子と
それを少し離れた場所から
優しく見守る女性の姿を
見つめながら啓太と
ベンチに腰かけた。
「…あの人さ…
中野杏子さんって言うんだ。
同じ会社で事務やってる
3つ年上のシングルマザー。
俺と同じで…
心に大きな傷を抱えてる」
楽しそうに駆け回る男の子を
ぼーっと見つめながら
啓太が呟いた。
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