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「くっ!!!」
黒に白に茶という典型的な三毛猫の姿をした一匹の妖精は爆発が起こる自分の故郷を必死に駆け回っていた。迫りくる黒いカラダをした怪物の追手を振り切ってなんとか生き残ろうと必死に逃げていた。・だが・・・・
「おっと、見つけたぜぇ」
「この島の殆どの妖精たちは封印しました。残っているのは貴女だけだ」
先程の蒼鬼と鋏を装備した鎧鬼にいつの間にか間合いを詰められており後ろは崖でその下は外科医に続く大空。完全に追い込まれてしまったのだ。
「さぁ、7つのエレメントのうちこの島には残りの6個がある事は分かっているんですよ。今すぐにそれを渡しなさい!!!」
「素直に渡すなら3枚下ろしの刑で勘弁してやる。だが抵抗するならその四股を引き裂いて血反吐をぶちまけさせて俺のペットに餌にしてやる」
蒼鬼の過激すぎるセリフを聞きながらも三毛猫妖精は後ろに下がる。足を下げた瞬間に近くにあった小石が当りそれはまっさかさまに下へと落ちた。
「絶対に嫌だ。コレは・・・ボク達の・・・この島の最後の希望なんだ。お前達に・・地下の鬼集団なんかに絶対に渡さない!!!」
カラダは恐怖で震えているがそれでも信念だけは捨てきれないのか明らかに状況と見合っていないセリフを口にする三毛猫猫妖精。その態度にイライラが募った蒼鬼はナイフを構え取り出した。
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