1218人が本棚に入れています
本棚に追加
愛果を失ってから
ずっと胸に刺さっていたものが
すーっと抜けて行く。
それと同時に
俺が10年間も封印してた
その思いが一気に込み上げて来た。
俺…
もう大切なものを
失いたくない。
エンジンを掛けて
急いで家に帰って
ガレージに車を止める。
車から降りて
俺は家の玄関を通り越して
15m先のアパートへと
走って行った。
階段を駆け上がって
3軒目のドアを
勢いよく叩けば
開いたドアの前には驚きながら
俺を見上げる杏子さんの姿。
最初のコメントを投稿しよう!