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「じゃあ俺、こっちの道だから」
龍海が左側を指差して言う。
俺と朝霧の通学路は真っ直ぐ。同じだったらしい。
「またあした~」
「おう!」
朝霧と龍海がお互いを見合って手を振る。
……リア充?
いや、そう見えた俺の目が節穴なんだな…。
少しイラってきたなんで言えねえ…。
「あ、あのぅ…」
「何」
少しキレ気味の俺は朝霧に強くあたってしまった。
「あっ…えと、心、読めるんですよね?」
「だから?」
優しく言おうと思うが、あの場面を見てしまったからにはなかなか怒りが収まらない。
「一回…私の思ってること当ててくれませんか!?」
「……はぁ?」
何言ってんだこの女は。
俺が機嫌斜めと言うのに…いや、疲れているというのに。
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