1人が本棚に入れています
本棚に追加
『あと10秒でリビングに来ないとただじゃおかないわよ…』
っげ、母さんの心読んじまった…。
俺は布団を剥ぎ取り、猛ダッシュで階段を駆け下りる。
心を読む、こんな超能力の持ち主の俺だが、ごく普通の学校に通っている。
「あらぁ、清太。おはよう」
母さんは朝からキラキラ輝く笑顔で挨拶。
…さっきのはどこへ…。
「…はよ、あぁ俺今日日直だった…」
「じゃあ、さっさとご飯食べちゃいなさい、お母さんもお仕事だから」
礒山家は全員で4人家族。
母と俺、父は海外赴任、もうひとり、妹(小6)はまだ布団の中だ。
全部の飯を胃の中にかきこみ、速やかに準備をする。
「おあよー…ふあぁぁ…」
ここで妹の早蘭の登場。
「はよ、早蘭。皿洗い頼んだぞ」
「りょおかあい…いってらしゃーい…」
寝ぼけた声で妹、早蘭は俺を見送ってくれた。
最初のコメントを投稿しよう!